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おいしいNEWS TOPへもどる知的家事プロデューサー・本間朝子のらくらく家事術【5】食後の後片付けを工夫して"自分時間"を確保
おいしく食べたあとは動きたくないのが本音ですが、食後の後片付けは避けられないもの。「知的家事プロデューサー」として家事効率化のアイデアを提案する本間朝子さんによると、食後の後片付けは工夫次第で驚くほど短時間で済むのだそう。この記事でコツをつかんで、食事のあとはのんびりとした"自分時間"を確保しましょう。
こんにちは、本間朝子です。1日の家事が終わる夜は、心身ともにゆったりと過ごしたい時間。貴重なひと時を贅沢に過ごすには、最後の家事である食後の後片付けをパッと済ませることが大切です。面倒な食器洗いは、工夫次第で大幅に時短ができる家事。そのためのコツをお伝えしましょう。
1.食器は「泡水」で洗えば簡単キレイ!
食器洗いといえば、スポンジに食器用洗剤を直接つけて洗うものだと思っていませんか? この方法だと、すぐに泡切れしてしまうのが難点。特にしつこい油汚れがついた食器などは、洗剤をスポンジに何度もつぎたすことになり、手間もお金もかかります。
そこでわたしがオススメしているのは、食器を「泡水」で洗うこと。ボウルやたらいに洗剤をワンプッシュ入れて流水で泡立て、できた泡水をスポンジにつけて洗います。この方法なら、少量の洗剤でも泡切れせずにたくさんの食器を洗えます。通常の方法に比べて洗剤を洗い流す手間が少ないのも、うれしいところです。
2.カレー鍋は「寒天パウダー」でこびりつき知らず
カレーを作ったあとの鍋って、洗うのが大変ですよね。こびりついたカレーを落とそうと強くこすると、鍋底が傷つく原因にもなります。そんなお悩みにぜひ試してほしいのが、お菓子作りなどに使う寒天パウダー。カレーを作るときには水500mlに対して寒天パウダーを約4g入れ、混ぜながら2~3分煮込みます。冷めるとカレーがゼリーのように固まり、鍋はだからツルンとキレイにはがれます。
はがしたゼリー状のカレーは1人分ずつ切り分け、ラップで包んで冷蔵庫や冷凍庫に入れておくと便利。寒天は無味無臭ですし、加熱すればふたたび液状に戻るので、味も普通のカレーと変わりないおいしさを楽しめます。少しですが洗いものが楽になるだけでなく、寒天に含まれる食物繊維をプラスでとれるというメリットもありますよ。
3.100円ショップの珪藻土マットで食器をスピード乾燥
食器を洗ったあとは、できるだけ早く乾燥させて収納したいもの。でも水切りカゴは水がたまって乾燥しづらい……。そんなときは100円ショップで売られている珪藻土の水切りマットがオススメです。食器から落ちた水をグングン吸収してくれるので水切れがとてもよく、洗ってすぐに使いたい食器や乾きにくいキッチングッズなどもスピーディーに乾かせます。
マットは小さめなので、家族が自分で飲んだコップなどを洗って置く場所にするのもいいでしょう。乾きにくい缶も逆さにして置いておけば、翌日には乾きます。食器の乾燥に便利な珪藻土マット、ぜひ取り入れてみてください。
4.「ポジティブ言い換え」でお手伝いが楽しいゲームに早変わり
ゴミの分別には、ペットボトルのラベルをはがす作業が必須。でも、数が多くなると結構な手間ですよね。こんなときこそ、お子さんにお手伝いしてもらいましょう。自分から「やってみたい」と思えるように、言い方をひと工夫するのがポイントです。
「ペットボトルのラベルをはがしておいて」というとおもしろみがないようですが、「ラベルはがし競争」というとどうでしょう? お手伝いがゲームのように感じられ、お子さんも喜ぶこと間違いなし。ゆううつな食後の後片付けの時間を“ゲーム大会”にすれば、家事の手間を減らしつつ、家族で楽しめるイベントの時間も作れます。家族間で家事を楽しくシェアする仕組みとして、オススメしたいアイデアです。
この「言い換え」のテクニックは、家事のあらゆる場面に応用できます。女性は基本的に、男性よりも家事が上手。夫や子どもの家事を見ると「やり方が違う!」「どうしてこうやってくれないの」と言いたくなることも多いでしょう。でもそんな言い方をされれば、やる気がなくなってしまうのも人情です。
そんなときは「やり方が違う!」ではなく、「惜しい!」「こうやってくれたら120点満点だったよ」と言うなど、ネガティブな言葉をポジティブに変換してみて。また、家族の家事のやり方に不満があるなら、具体的にどうしてほしいかを伝えるのも大切ですよ。
5.家事に追われるあなたへ
わたしはもともと家事が苦手でした。独身時代はほとんど家事をしたこともなく、結婚してからも戸惑うことばかり。それなのに「完璧に家事をやらなくてはいけない」と思い込んで、仕事で帰りの遅い日も無理をして家事をしようとしてはダウン、をくり返していました。
悩み続けたある日、「家事は何のためにするのだろう」と考えたんです。出た答えは「家族が笑顔で健康でいるため」でした。それができているなら、無理をしてがんばらなくてもいいんじゃないか。そう思ったことが、わたしの転機でした。それ以来、がんばらなくても家事をできる方法を考えることが、ライフワークになっています。
家事が得意ではない、好きではない人だからこそ、考え方を変えたり、便利なアイテムを使ったりすることで、家事が楽にできるようになると思います。家族みんなが笑顔の家庭を作るには、まず自分が笑顔なのが一番。日頃がんばっている自分をほめてあげて、かしこく家事の時間を省く方法を取り入れてみてくださいね。
PROFILE:本間朝子(ほんま・あさこ)知的家事プロデューサー。不動産会社、フードプランニング会社を経て独立。仕事と家事の両立に苦労した経験から、ムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案。執筆やセミナー、便利グッズの開発などを通してメソッドを伝えている。テレビに多数出演する他、雑誌、新聞でも活躍。毎月無料のセミナーを自主開催している。(編集/ランサ―ズ)