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おいしいNEWS TOPへもどるプロカメラマンに習う! スマホ撮影 ワンランクアップ術【5】料理写真をおいしそうに撮りたい!
フォトグラファーその江さんに教わるスマホ撮影のワンランクアップレッスン。ラストのテーマは、料理撮影です。今回は、カフェやレストランなどのお店でおいしそうに撮るポイントをうかがいました。プロの技をマスターし、映える写真を撮りましょう!
料理写真こそ、光が肝心。光の向きを意識して撮ろう!
料理を撮影するときは、光の方向を意識しましょう。カフェなどで料理を撮るときは、窓辺の自然光が入る場所がベスト。窓に対し、横か逆光側の席をとるのがポイントです。必ずしも、光が直接当たっている場所がいいと思い込まないこと。料理に光が当たって目ではきれいに見えても、写真に撮ったときは、背景がやや暗いほうがスタイリッシュに仕上がる場合もあります。
4枚の写真を比較してみましょう。窓の光が手前から当たっている状態ではおいしそうに見えません。横からの光で撮ると立体感が増し、おいしそうな写真に。逆光で撮ると反射が出やすいので、立体感がさらにアップし、照りやシズル感のある写真になります。さらにアングルを変え、皿を少し回して料理を手前にもってくると、迫力が出てぐっとおいしそうな仕上がりに。縦に撮って黒っぽい背景を入れることで、写真が引き締まってかっこいい印象になります。
LESSON1 電球+自然光の店内で撮るときの簡単テクニック
お店では、窓からの自然光と、店内の電球のライトが混ざった「ミックス光」のシチュエーションも多いはず。そんなときは、白い紙などで料理を上から覆って電球の光をカットすると、自然光だけになってきれいな料理写真が撮れます。白い紙を持ち合わせていなくても、メニューなどを使えばOK。
比較写真で見てみましょう。ミックス光で撮影すると、店内のたくさんのライトがハンバーガーに当たり、パンの表面に写り込んでいます(Before)。しかし、メニューで店内のライトをさえぎって撮影すると、窓からの自然光のみになり、ライトの写り込みが解消します。
LESSON2 動きを出してフォトジェニックな写真を撮ろう!
パンケーキにシロップをかけているシーンや、あつあつのグラタンをすくって持ち上げているシーンなど、動きをつけて撮るとライブ感が伝わり、迫力のある写真になります。できあがりの料理をそのまま撮るだけでなく、動きをつけることにもチャレンジしてみましょう!
写真の例のように、逆光で撮るとシロップやフルーツにつやや照りが出て、シズル感のあるおいしそうな写真が撮れます。
LESSON3 撮影したら必ず編集しよう!
料理写真を撮ったら編集することが大切。とくに屋内のレストランなど、電球の光だけで撮った場合は必ず行ってください。
iPhoneの場合、写真を選んだら、画面右上の「編集」をタップ。最初に「自動調整」のアイコンがありますが、自分で調整するなら、次の「露出」で全体の明るさを調整。順にアイコンをタップして自分の好みになるよう調整していきます。「ブリリアンス」を調整すると、暗い部分は明るく、明るい部分は飛びすぎずに、クリアな明るさを作れます。料理の場合は、「自然な彩度」を少し上げて鮮やかさをプラスし、基本は、「暖かみ」で赤みを、「色合い」でピンクっぽさをプラス。逆に、電球の下での撮影なら、「暖かみ」で青みをプラスするのがおいしそうに仕上がるベースです。
★料理写真を撮るときのアドバイス
チーズケーキを例に、レフ板の効果をチェック!
ここでは、反射の強い銀のレフ板を使用。影になっているケーキの断面に当て、調整しながら撮ります。レフ板を当てると、ケーキの断面やトッピングのクリームは白く、ブルーベリーの色は明るくなり、よりクオリティの高い写真になります。
*飲食店で撮影を行う際には、各店舗のルールに従ってください。撮影可否の確認をしたり、周りのお客様のご迷惑にならないよう配慮するなど、マナーを守って撮影しましょう。
PROFILE:その江
新潟県出身。東京造形大学卒業後、荒木英仁に師事する。2003年「Light
Inguz」を設立し独立。独自の視点・感性で撮る広告写真等で活躍。スイーツからポートレート、風景までオールマイティな写真家として、カメラメーカーなどからの依頼も多数。近年の写真セミナーでは、「ハートで撮ること」の大切さを改めて伝え、子どもの写真を通じた教育事業にも力を入れている。公益社団法人
日本広告写真家協会正会員
https://www.lightinguz.net/
(編集/ワン・パブリッシング)