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おいしいNEWS TOPへもどる『いざというとき慌てない! 困らない! これだけは備えておきたい防災テクニック』【5】そのまま食べられる! 栄養◎! プロが選ぶ! おすすめ非常食
防災共育管理士®のtakaさんによる、もしものときのための防災テクニック。最終回となる今回は、避難生活で生きのびるための非常食について、備えておきたいおすすめの食材や、節水できる調理法をレクチャーしていただきました。
ふだんから食べているものを用意。災害時の調理法も練習しておこう
非常食といっても、特別なものを用意しなくて大丈夫。ふだん食べている食品の中から、賞味期限が長めのものを、買いもののついでに少し余分に買って備えればOK。買いたすのもラクです。大切なのは、家族が好きなものをそろえること。食べ慣れた味は安心感があり、不安をやわらげてくれます。
調理グッズについては、電気やガスが止まったときでも、カセットコンロとガスボンベがあれば温かい料理が食べられます。コンロのサイズにあった鍋やフライパンを用意しましょう。
断水時は、まな板もきれいに洗えないので、キッチンばさみやピーラーを活用。皿にラップを敷くことで洗いものが減らせるので、ラップは多めにストックし、使い捨ての皿やカトラリー、クッキングシートなども準備します。
ポリ袋調理ともいわれる「パッククッキング」は、水を節約できる調理法です。子どもとイベント的に楽しみながら事前に練習するのがおすすめです。
火を使わずにすぐ食べられるものを準備
災害直後は、地震の場合は余震があるなど、精神的にも落ち着かないので、調理なしでそのまま食べられるものを準備します。
具体的には、パンやゼリーなどの栄養補助食品、あめやせんべい、豆菓子などのお菓子、ナッツ、ようかんなど。クラッカーとジャムを備えておけば、サンドして食べることもできます。甘いものがあると気持ちがなごみ、非常時のストレスがやわらぎます。
井村屋の「えいようかん」というようかんは5年間保存可能で、夏場でも溶けず、持ち歩いてもくずれないのでおすすめです。パッケージの裏には災害用伝言ダイヤル171の使用方法が掲載されています。
ビタミンやたんぱく質などの栄養がとれるものをプラス
たんぱく質は、魚缶などの缶詰、カレーやおそうざいなどのレトルト食品で補給を。
災害時に役立つパッククッキング。もしもに備えて試しておこう
洗いものが減るので貴重な水の節約になり、調理中は真空に近い状態になるので、少ない調味料でも味がしみ込んでおいしく、栄養も逃さないといいことずくめ。1つの鍋で複数の料理を同時に作ることもできます。
ポリ袋は耐熱温度をチェックし、記載のない場合は、耐熱温度が高くてポリ袋調理向きの半透明のものを選んでください。
また、カセットコンロに合った大きさの鍋を使うことも大切です。ガスボンベの容器カバーまで覆ってしまう大きさの鍋を使うと、ボンベが加熱されて危険なので、ボンベに鍋が当たらないか確認を。
ここでは、パッククッキングの基本として覚えておきたいご飯の炊き方を紹介します。
【ご飯の炊き方】
・米 1合(180ml)
・水 200~220ml
作り方
(1)
ポリ袋に米、少量の水(分量外)を入れ、軽くもみ洗いして水を捨てる。
★災害時は洗わなくてもOK。
(2)
(1)に分量の水を入れ、空気を抜いて袋をねじり、上部を結ぶ。
(3)
鍋に湯を沸かし、鍋底に耐熱皿を敷いて(2)を入れ、ぐつぐつするくらいの火加減で約30分加熱する。
★袋が鍋底につかないように耐熱皿を敷き、鍋肌にもつかないようにして加熱を。湯をたっぷり入れるとはねるので、湯の量は鍋の半分くらいを目安にします。
(4)
火を止めて取り出し、袋をタオルなどで包み、10分ほど蒸らしたら完成。
★ご飯を蒸らしている間に、残った湯でレトルトカレーを温めれば、カレーライスが楽しめます。
【災害時の盛りつけ方】
皿にラップを敷いて料理を盛ると、皿が汚れず、洗いものが出ないので水の節約に。または、ポリ袋から直接食べてもOKです。
PROFILE:taka
整理収納アドバイザー・防災共育管理士®1級講師。「つづく、暮らし」主宰。3人の子どもと夫との5人暮らし。整理収納と防災のスキルを活かし、家族みんなが「無理なく続けられる」心地よい暮らしを提案。各種メディアで活躍するほか、お片付けサポートやオンラインでの片付け相談、レッスン、ワークショップなども行う。
https://www.tsudukukurashi-taka.com/
(編集/ワン・パブリッシング)