肉類や魚介類に多く含まれる亜鉛も、健康に欠かせないミネラルの1つです。亜鉛は、300種類以上の酵素の活性化に必要なミネラルで、細胞分裂やたんぱく質の合成などを促進する働きがあります。このため、亜鉛が不足すると、細胞分裂や細胞の新陳代謝がうまくいかなくなり、さまざまな不調の原因となります。
亜鉛不足の障害の1つに味覚障害があります。舌の表面には食物の味を感じる「味蕾(みらい)」がありますが、これは細胞分裂がさかんな組織なので、亜鉛が不足すると減少してしまいます。こうして引き起こされるのが味覚障害です。
味覚障害になると、塩辛いものや甘みの強いものを食べすぎて、生活習慣病を誘発する恐れもあります。また、精子や卵子も新陳代謝が活発な組織なので、亜鉛不足により、精子の形成が妨げられたり、卵子の発育に影響をおよぼす可能性があります。このほか、皮膚炎が起こったり、傷跡が治りにくくなったりし、免疫力の低下にもつながるので注意が必要です。
こうした症状を防ぐためにも、ふだんから亜鉛を多く含む食物を摂るように心がけましょう。亜鉛を多く含む食物としては、肉類やレバー、牡蠣、海苔などがあります。亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まるので、お肉と野菜、牡蠣とレモンなどを食べ合わせるのがおすすめです。
大人に役立つ効能
健康に欠かせないお肉の効能
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お肉全般の効能
- このコラムの内容は「肉」一般についての学術的所見であり、当社製品の効果効能ではありません。
- 東京農業大学/鈴木敏郎名誉教授の監修を得てエバラ食品工業株式会社が制作しました。
- 監 修
- 東京農業大学 名誉教授
鈴木 敏郎(すずき としろう)先生
プロフィール
- 1980年3月
- 東京農業大学大学院農学研究科農芸化学専攻(博士後期課程)修了(農学博士)
- 1981年4月
- CSIRO(オーストラリア)食品化学部門食肉研究所へ2年間留学
- 1983年4月
- 東京農業大学農学部総合農産加工実習所助手
- 2003年4月
- 東京農業大学応用生物化学部食品加工技術センター教授
- 2007年4月
- 東京農業大学農学部畜産学科教授へ所属変更
- 2012年4月
- 東京農業大学農学部 学部長
- 2016年3月
- 東京農業大学退職
- 4月
- 東京農業大学名誉教授 現在に至る
著書:食品加工技術概論(共著)、食肉・肉製品の科学(共著) 他
2019年4月現在