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大人に役立つ効能

(15)亜鉛の不足はさまざまな健康障害を引き起こす

亜鉛の不足はさまざまな健康障害を引き起こす

肉類や魚介類に多く含まれる亜鉛も、健康に欠かせないミネラルの1つです。亜鉛は、300種類以上の酵素の活性化に必要なミネラルで、細胞分裂やたんぱく質の合成などを促進する働きがあります。このため、亜鉛が不足すると、細胞分裂や細胞の新陳代謝がうまくいかなくなり、さまざまな不調の原因となります。

亜鉛不足の障害の1つに味覚障害があります。舌の表面には食物の味を感じる「味蕾(みらい)」がありますが、これは細胞分裂がさかんな組織なので、亜鉛が不足すると減少してしまいます。こうして引き起こされるのが味覚障害です。

味覚障害になると、塩辛いものや甘みの強いものを食べすぎて、生活習慣病を誘発する恐れもあります。また、精子や卵子も新陳代謝が活発な組織なので、亜鉛不足により、精子の形成が妨げられたり、卵子の発育に影響をおよぼす可能性があります。このほか、皮膚炎が起こったり、傷跡が治りにくくなったりし、免疫力の低下にもつながるので注意が必要です。

こうした症状を防ぐためにも、ふだんから亜鉛を多く含む食物を摂るように心がけましょう。亜鉛を多く含む食物としては、肉類やレバー、牡蠣、海苔などがあります。亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まるので、お肉と野菜、牡蠣とレモンなどを食べ合わせるのがおすすめです。

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東京農業大学 名誉教授 鈴木 敏郎(すずき としろう)先生
監 修
東京農業大学 名誉教授
鈴木 敏郎(すずき としろう)先生

プロフィール

1980年3月
東京農業大学大学院農学研究科農芸化学専攻(博士後期課程)修了(農学博士)
1981年4月
CSIRO(オーストラリア)食品化学部門食肉研究所へ2年間留学
1983年4月
東京農業大学農学部総合農産加工実習所助手
2003年4月
東京農業大学応用生物化学部食品加工技術センター教授
2007年4月
東京農業大学農学部畜産学科教授へ所属変更
2012年4月
東京農業大学農学部 学部長
2016年3月
東京農業大学退職
    4月
東京農業大学名誉教授 現在に至る

著書:食品加工技術概論(共著)、食肉・肉製品の科学(共著) 他

2019年4月現在

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