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シニアに役立つ効能

(22)アラキドン酸で認知症を予防

アラキドン酸で認知症を予防

加齢にともない急激に知能が低下することがあります。これがいわゆる「認知症」で、80歳を超えると、その発症リスクが急激に高まるといわれています。認知症になると完治はきわめて困難ですが、最近、認知症を改善する可能性を持つ栄養素として、アラキドン酸が注目されています。

アラキドン酸はリノール酸から合成される必須脂肪酸の1つで、脳の機能を担う神経細胞の生成を促す働きがあります。高齢者やアルツハイマーの患者さんは、脳の細胞膜に含まれるアラキドン酸の量が少ない傾向にあります。また最近では、70歳を超えても神経細胞が作られることが分かってきています。

アラキドン酸は植物にはほとんど含まれないため、お肉、魚、卵などの動物性食品から摂取する必要があります。その中でも豚レバーはアラキドン酸含量が高く、100g中に約300mgも含まれています(※1)レバーにはアラキドン酸だけではなく鉄分(約13mg)、ビタミン類も豊富に含まれており、まさに栄養の宝庫です。レバーはくせがあるので嫌う方も多いのですが、ぜひ、おいしく食べる工夫をして、毎日の食卓に取り入れたいものです。

※1 出典:食品成分データベース

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東京農業大学 名誉教授 鈴木 敏郎(すずき としろう)先生
監 修
東京農業大学 名誉教授
鈴木 敏郎(すずき としろう)先生

プロフィール

1980年3月
東京農業大学大学院農学研究科農芸化学専攻(博士後期課程)修了(農学博士)
1981年4月
CSIRO(オーストラリア)食品化学部門食肉研究所へ2年間留学
1983年4月
東京農業大学農学部総合農産加工実習所助手
2003年4月
東京農業大学応用生物化学部食品加工技術センター教授
2007年4月
東京農業大学農学部畜産学科教授へ所属変更
2012年4月
東京農業大学農学部 学部長
2016年3月
東京農業大学退職
    4月
東京農業大学名誉教授 現在に至る

著書:食品加工技術概論(共著)、食肉・肉製品の科学(共著) 他

2019年4月現在

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